いやはや

忙しいのと、元来怠け者なのでいきなり途切れました。
さて、ネタでも。


シックハウス症候群に関しては否定はしませんが、起こっている原因について
いくつか不審な点を。
(ただし、化学物質過敏症についてはかなり否定的ですが)


ホルムアルデヒドについては、接着剤や合板由来で「あった」のですが、
アセトアルデヒドに関しては、意外にムクの材による放散が多いという報告があります。
「あった」と書いたのは、現在は放散量がランク付けされており、きちんと管理可能
であるためで、放散量の少ない材を用い、24時間換気をきちんと行えば低濃度に保つ
ことは十分可能でしょう。
しかしながら、ムク材から放出されるアセトアルデヒドについては、どういう機構で
放出されているのか、まだ確実なことは言えないようです。
おそらく、木材中に含まれる種々の成分(精油、糖類、アルコール類、有機酸類等)が
酵素等により酸化/還元されて生成されているのだとは思いますが。


松田らによる在来木造軸組住宅など4棟におけるアルデヒド類の気中濃度経時変化の
測定結果によると、

  • 梁、柱、床材、造り付け家具まで可能な限りスギのムク材を用いた木造在来軸組住宅で

アセトアルデヒドの気中濃度が竣工後2ヶ月目に0.15ppm(厚生労働省室内濃度指針値
(0.03ppm)の5倍)に達し、その後急速に低下したこと

  • 24時間機械換気の高断熱高気密仕様の木造在来軸組住宅で、アセトアルデヒドの気中濃度

が竣工後6ヶ月目に0.05ppmに達し、その後低下したこと が明らかにされています。
(松田俊一ら:戸建て住宅のHCHO, VOC気中濃度の経時変化,第52回日本木材学会大会
研究発表要旨集,169(2002))


今後の検討を待たないと何とも言えませんが、少なくともアセトアルデヒドについては、

  • ムク材を用いたからといって安心はできないこと
  • 機械換気はちゃんと設置し稼働させておいたほうがよいこと

が言えると思います。
あとは、持ち込む家具についても注意が必要でしょう。